パムの旅日記〜〜うふふ☆

パムがあちこちで体験したことをいろいろ書いてあるんだよ。
はずかしいからふつうは秘密なんだけどぉ、こっそり見せてあげるね。
パムがかいた日記・・・・・・見たい??


昔のはこっちだよ


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     統一歴153年 10月


 10月◎日(あやしい二人?ふぁいなる)
 うーーーー、先月はひどい目にあった。やっぱりるりお姉ちゃんったら怒りっぽくて年増できょーぼーでおとなげないんだから。ぶつぶつ……
 でもでも、思い返すたんびに悔しいんだもん!! るりお姉ちゃんにはいつもいつもやり込められてばっかりいるしなあ……なんかいい仕返しの方法はないかなあ…………あっ! うふふふふ……思いついた……思いついちゃった、とっても凶悪なの……この前のお詫びにるりお姉ちゃんにお料理をごちそうする、とかなんとか言ってるりお姉ちゃんを呼び寄せてえ、パムが闇から仕入れたあの呪いの究極の食材『亡者の心』入りのお料理を思う存分食べさせれば……うふ……うふふふ……パムと違って本当の本当の大年増の出来上がり! 自分のお顔に浮かんだ消えない染みや皺を見て、しょっくを受けてのたうち回るところを見たら、きっとすっごくすぅぅっっっっとするだろうなあ……(鬼)。
 え? それだけはまじで冗談にならないからやめとけって?? でもさあ、今月は黒の女神さんと世界の存続をかけた最後の決戦みたいだし、これに負けたら世界は冗談抜きでなくなっちゃうかもしれないし、そうなったらほんと、悔やんでも悔やみきれないじゃん? そう、だから、そうなる前に……ってね。うん、こうなったら善は急げ、なんだもん。さっそく腕によりをかけたお料理を仕込んで、るりお姉ちゃんを呼びつけてと……え?そーいやパム、亡者の心を持ってないじゃんって?? いいの! そんなのこれから仕入れればいいんだから! ほら、早く下界から買ってくる!!!
…………………………………………
 はぁはぁ……これであのどりあんもかくやと言うようなきょーれつな存在感をなんとか消せたお料理の完成なんだもん。な、なんとか見た目も臭いも味も、普通の料理以上に美味しそうになったんだから……って、味見できないのが辛いんだけど、ま、まあ、きっとなんとかなる、なんとかなってるよ、うんうん。
 じゃあ、できたてほやほやのうちに、さっそくるりお姉ちゃんを呼び出して、と……え? ……あれ? ……うーんと……おかしいな………………

お客様がおかけになった電話番号は――じゃなくって、ホシノ ルリが行動方針を決めていないためパメラ・シルフィーヌは伝言を送れませんでした

ツーツーツー


ってもしかして、もしかしなくても、いや、やっぱりもしかして、これってその、あの、よーするに……

 るりお姉ちゃん、に、に、に、にげやがったなぁああぁあぁぁぁぁぁぁっっっ!

 うーーーーーーー、なんつーかとってもとっても勘のいいやつめえぇぇ。悪代官捕縛の時といい、今回といい、なんでこーもこーもここぞって時にたいみんぐ良く逃げるかなあ、るりお姉ちゃんは……うーーーーー!!!
 むっきぃいいいぃぃ!!! 最期の最期までパムをばかにしやがってぇええぇぇえっぇぇぇっっっ!!! ふん、だ。女神様との決戦が終わったら、地獄の底まで追い掛けてでも居場所を探し出してお仕置きしてやるんだから。七代先まで祟ってやるーーーーー、だもん! うーーーーーー。
 10月△日(快晴)
 空は晴れ……ずっと晴れ……今日も晴れ、明日も晴れ、明後日も明明後日もその先もずっとずっとずぅぅっっっっと晴れ。だって雲があんな下にあるんだもん。
 はぁ……世界はこんなに穏やかなのに、この世界もあと少しで終わっちゃうかもしれないんだなあ……
 って、こんなしんみりしてる場合じゃなくって!
 えと、あのね、状況を説明するとお――先々月、先月とパム達も含めた冒険者さんたちの激闘によって、なんとか討伐に成功した黒の女神様なんだけど、案の定というかなんつーか、二度あることは三度あるってのかなんなのか、まーとにかく三度目の復活を果たしちゃったわけよ。黒の女神様が世界を滅ぼすりみっとって言われてるのがほら、今月じゃん。いったいどーやったら封印できるんだろうって、言いたくはないけど世界全体に結構諦めむーどがただよってきちゃってるんだよねえ。まあでも、パム達冒険者さんは、最期の最期まで頑張って黒の女神様に挑み続けるしかないんだけどね。なんとかこの世界を滅びから救うためにも!
 ってえへへ。なんかパムらしくもなく、熱い台詞を吐いてるね。まあでも、これでもう本当に最後になるかもしれないし、たまにはこれくらいまじめなことも言っておかないとね。てへへへへ(^^;;

もうすぐ12年になりますね〜 あんなに小さかったパムちゃんも立派な成人に(感涙
お二方とも本当にありがとう、私はずっと覚えておきます。  なに、いつかどこかでまた会えますよ。


 って、なにしんみりしてんのさ。ロストお兄ちゃん。急に過去を振り返って(^^;; それにまだパムは成人なんかじゃないんだけど……(^^;; でもさ、急に過去を振り返るなんて、なんだか老人みたいだし死んじゃうみたいだよ(笑――って、そーいやロストお兄ちゃん、もう十分おじいさんか(笑)え? そんなことはない?? だってしぇりどの寿命ってパム、良く分からないし、もしかしたらそーなのかなーって……(^^;;

時は来たか…既に身体の感覚が元の次元に干渉しつつある…これで最後になるのね…今こそ、全てに決着を…!
今の内にこれをあげるわ。…この世界に私がいたと言う証と、二人の友好の証としてね…(髪飾りを手渡す)


 ティアお姉ちゃん……本当の本当にこれで最後になっちゃうんだね……。一緒に旅した8年間、お姉ちゃんからたくさんたくさん色んなことを学んだよ。本当に、本当のお姉ちゃんみたいだった。パムね、絶対にティアお姉ちゃんのこと忘れないから。このもらった髪飾りが似合う大人になって、この先も頑張るから!!……って、その前にこの世界が消えちゃったら忘れないもなにもないか(^^;; あー、何を言ってるんだか分からなくなってきた。えと、その、つまり、よーするに最後の決戦頑張ろうってことで。てへへへ(泣笑)

パムちゃん、泣いちゃダメだよ・・・

 ってすぴお姉ちゃん! パムだってもう冒険はじめた頃の泣き虫パムなんかじゃないんだもん。もう、そうそう涙なんか見せないんだから!! でも……でも……やっぱりお別れってとってもとっても悲しいね…………ぐす……ひっく………………

 あ、SAKURAちゃん!

いつかは私たちも、みんながびっくりするようなぐらまーになれるよね?w

 って、なに、唐突に……あっ、すぴお姉ちゃんとか見ててそう思ったのね(^^;;
 うん、そう! なれる! 信じていればきっとなれるんだもん!! 黒の女神様を今度こそ倒して、この世界がなくならずにちゃんと存続して、あと何年も成長していけば、きっとそのうち、ないすばでぃのむちむちのお姉さんにきっとなれるよ!! なれると……いいなあ…………(ρ_T)

 ま、まあ、とにかく、みんながびっくりするようなぐらまーになるため……もとい、全てに決着をつけてティアお姉ちゃんを笑顔で送り出すため、そして何よりもこの世界を崩壊なんかさせないために、世界の命運をかけた黒の女神様との戦い、頑張っていくんだもん!! よぉし、がんばろー!!!
 10月×日(さいごの決戦)
 ティアお姉ちゃんと一緒にいられるのもあとわずか……。
 そうなの、以前に言ってた元の次元に帰らなきゃいけない時が迫っているんだって。だいぶ斥力が強くなって、今月辺りやばそうだっていう話で……。
 そうかあ……そう言われればティアお姉ちゃんの身体、宿屋で寝ている時も時々すぅ〜、って感じに半分透けてることあったりするし……。
 そう。そうなの。変なんだよ。次元の接続が安定してないのか、透けるの、いっつも服だけ……って嘘。今の嘘嘘(^^;
 8年も毎日一緒に旅してきてさ、なんだか本当のお姉ちゃんみたいに思えていたのに……。
 パムね、パムね、お姉ちゃんのくれたこの髪飾り、一生一生大切にするから。ロストお兄ちゃまと同じで、ずっと覚えているからね。だから、お姉ちゃんも、パム達のこと忘れちゃ嫌だよ。約束だよ。約束なんだからね。ね。

 ……にしても、なんだか今月はお別れのお手紙が多いよねえ。らぷらすお兄ちゃんももうすぐ三十路だからってどっかに雲隠れするーなんて言ってるし、すぴお姉ちゃんも元気でね、って挨拶しに来たし、ロ○お兄ちゃんもロストお兄ちゃまに向こうの世界でもよろしくー、なんて。
 10月は別れの季節ってわけじゃないんだけど……なんだろう、やっぱこの世界がもうすぐ崩壊しちゃうかもしれないから、別の世界へ避難することが流行ってたりするのかな?? 変なの。
 え? 次元回廊? 次元の扉反応? 10000人のイケメン軍団?? な、何だか分からないけど、とにかくそーゆーことなのね。ま、まあいいや(^^;; え? ねた古い?? 今はでかにぶれいどだって?? えー、パムそんなのよっくわかんないなー?! だってだって、当時はまだあばれんじゃに555だったんだもん!(まて
 パム達だって、女神を倒してティアお姉ちゃんを見送ったら、遙かなる楽園目指してGo!!って予定だから、ある意味遠くへ行っちゃうってのは確かなんだけど、ねえ。
 それじゃ、ティアお姉ちゃんのためにも、最後の決戦、頑張って行くよぉっ!!

そう、行きますよ! チェーンジネタキィイイィィィンング!!

 …………………って、そこっ、人がせっかく感動的に決めようとしているのに、ぶち壊しにしないでよ!?(どげしっ!!

 それに、変身ぽーずはそうじゃないでしょ!!
 さっきあんなに練習したのに、まったくロストお兄ちゃまったらなってないんだから。
 そんなにこう、びしっと手を振り上げないで!! 間違ってもこんなので子供達に夢を与えちゃいけないから全体的にへろへろと!!!
 だーかーらー!!そーじゃなくって!!!こうだってば!?

ねたねたちぇ〜んじふに〜

――自分を救え。アミ●サプリだ――


ないちち!

って、おい!!
 なんなのよその変ななれーしょんは!! それにつられて思わず自虐ねたで変身しちゃったじゃない!!! うーーーーー……
 って、ねたちぇんじだから別に構わない? いやむしろその方が……いや、それはそうかもしれないけど、これだけはやりたくなかったつーかなんつーか……むがあぁぁぁあぁっっっ!!!
 と、とにかく、ロストお兄ちゃん、せっかくパムがこうやって身体張ってまでお手本見せたんだから、ちゃんと分かったよね? こうだよこう!
 ……って、ほんとに分かってる?ロストお兄ちゃま!!


ロスト…今まで色々あったけれど、本当に楽しかったわ。それじゃ、最後の戦いに行くとしましょう…

 そ、そう、た、楽しい……?!
 ま、まあティアお姉ちゃんが納得してるなら、い、いいか……。
 10月◇日(さいごの血栓?)
 うー、もう何日経ったんだろう……
 ここって一日中真っ暗だしせま……くはなくてただっぴろいし、なんだかわけの分からない敵さんがいっぱい出てくるし、いっつも日付の感覚なくなっちゃうんだよねえ。ぶつぶつ。
 え? なんでパムやロストお兄ちゃまは変態変身ひーろーねた戦隊の格好のままなんだって?? 装備してるのもロストお兄ちゃまはえんじぇるはーとにEFC会員証に腐乱そわwithXO牛乳雑巾(つ〜んの真・えりーぬふぁんくらぶるっくだし(雑巾も……?)、パムはパムで愛用の風精の杖じゃなくってふにふにはんまーだし、世界を崩壊から救ってティアお姉ちゃんのらすとを締めるにしちゃあ随分とふざけた格好では?って…………
 いやだなあ、せっかく今暗くてなんにも分かんないって説明したばっかりなんだから、そんな野暮なつっこみ入れないでよ(^^;;
 こ、こ、これはね、まあそれなりに意味があるというかなんというか。愛しのティアお姉ちゃんがいなくなっちゃうってことで、こうでもしないと悲しくてやってられないロストお兄ちゃまの気持ちをさっしてやって欲しいって感じ? え? それならパムはって?? えと、そう! これで世界が終わっちゃったら、死んでも死にきれないじゃん? だから最後はお互い全力を尽くしつつもやりたいことをやろうと……ってそんな理由じゃだめ??(^^;; 本当はね、パムもティアお姉ちゃんがいなくなるのが寂しいから、こうやってせめてもの笑いを振りまこうと……ぐす……
 まあでもパムもロストお兄ちゃんもこんなふざけた装備はしてるけど、手を抜いているわけじゃ決してなくって、ちゃんとまじめに全力で……

エリーヌファンクラブ大原則1つ! 会員は1日42回エリーヌ様への想いを告白すべし

 全力で……

君達! エリーヌ様について語り合わないかい?

 精一杯全力で……

魔法爺えんじぇるは〜と♪ 貴方の鼻を直撃YO!

 ってちょっとはまじめにやってよね!このぼけなすっっっ!!!!!!(どげしっ!)

 もう、折角パムがふぉろーを入れてあげようと思っていたのに、これじゃふぉろーのしようがないじゃん。まったく気の利かないお兄ちゃまなんだもん。そんなやつは、えりーぬふぁんくらぶの勧誘でもえりーぬこすでもなんでもしながら、馬の骨に蹴られて死んじまえ、なんだから。ぷんぷん。
 10月◇+?日(さいごの血戦?)
無限の触手 があらわれた!

パメラ・シルフィーヌは風華魔法 散華滅環裂断を唱えた!
光環と烈風が華を描くように天空を駆け巡る!
無限の触手に301の大ダメージ!(1058)
無限の触手の戦闘態度が強制変更された!

無限の触手の声帯がおかされた!

………………
[29bug] ティア・R・ランバートの攻撃!

ベルゼイド流剣術奥義紅式・スカーレットディヴァイド!!
無限の触手に595の激大ダメージ!(463)
連続攻撃!
無限の触手はティア・R・ランバートの攻撃を紙一重のところでかわした!

無限の触手「ふに〜」

ティア・R・ランバート「まだよ、この攻撃が外れたくらいで!」

………………

うきゃあぁっ!!暗いからってやらしいとこ触るなあぁっっっ!!

無限の触手に向かって光線を放った!

無限の触手に353の特大ダメージ!(-324)
無限の触手から魔力を奪った!
無限の触手の魔力が111下がった
パメラ・シルフィーヌの魔力が111回復した
無限の触手は混乱した!

無限の触手の声帯がおかされた!

パメラ・シルフィーヌは無限の触手を倒した!
ふに〜ふに〜


 うふふ。ふにふに鳴いちゃって可愛い……

 って、そこ!! なんか今、とってもとってもいやらしい場面を想像してたでしょ!!!  もう、そんな、誤魔化したってだめなんだもん。パムには全てお見通しなんだから! ほら、鼻の穴がおっきく広がって、ふーふーと鼻息が荒くなってるし。
 いやらしーよねー。やっぱり男の人って、ティアお姉ちゃんが言ってた通り、ぼんのーの塊って感じ? 声だけでよくじょーできるなんてほんっと、信じられないくらい助兵衛なんだから。もうっ、パム、けーべつしちゃうわ、なんだもん。ぷんぷん。

 ――え? そんな変な想像されるほど、パムには色気もなにもないって?? そ、そ、そんなことないもん。パムだって色気はないかもしれないけど、もしかしたら特殊用途の人とか変態さんとか可哀相な人とか……って、言っててなんか悲しくなってきた。しくしく(ρ_T)
 10月◇+?日(最後の決戦・ぜんしょーせん)
ケイン・ド・ルビ「死力を尽くすのみ!」
シグマ「未来は・・・渡さない!」
クラリス「有終の美を締めくくりたいです」
パメラ・シルフィーヌ「ティアお姉ちゃんのためにもゆうしゅうの美をかざるんだもん!!かくご〜!!!」
ティア・R・ランバート「スカーレットフェンサー、ティア・R・ランバート…参上ッ!いざ、参るッ!!」
ロスト「エリーヌファンクラブ大原則1つ! 会員に負けたものは会員にならなくてはいけない!」
アレトゥーサ・レーイ・アンヌムルス「5年間、一度もボス撃破したことが・・・」
coolfire「とどめさしてくれる!!」
輝更「輝更、いっきま〜す」


 とまあ、そんなこんなで進んできたパム達なんだけど、毎度おなじみ闇皇様の前でシグマお兄ちゃんのぱーてぃとアレトゥーサお兄ちゃんのぱーてぃと無事に合流。ご覧の通り気合も十分に闇皇様に挑んだわけだけど……若干一名、この期に及んでなんか身も心も勘違いしているおおばかやろう人がいるね……(^^;;
 こらっ! ロストお兄ちゃん!! もう、そんないつまでもふざけてないで! 最期の最期にティアお姉ちゃんに花を持たせて送り出してやろうってお約束したのを忘れたの!! いくら大好きなお姉ちゃんとお別れしなければならないのが寂しくてしょうがないからって……あ、いや、なんでもない。べ、別にいいや。別に。パムの勘違いだって分かったから。うん、そのままでも構わない……(^^;;
 いやねえ……あんな世界が終わったような顔されてると、なんつーか、怒っちゃったこっちが悪いみたいな感じで……やっぱ、ロストお兄ちゃんもなんだかんだで悲しみを紛らわせているんだよね……
 あ、そうそう、アレサお兄ちゃん、大丈夫だよ。パムだってもうかれこれ6,7年近くぼす撃破なんかしてないし……(ρ_T)
 とかなんとか言ってるうちに闇皇さんの長いものろーぐが終わって戦闘開始。まあ一騎当千の冒険者さんがこれだけいれば戦闘の方はまったく危なげないって感じで。最後の方で新聞記者の黄お兄ちゃんぱーてぃとも合流して、あっという間にシグマお兄ちゃんが闇皇撃破!!
 ということで、次は、いよいよ永遠の幼体さんとの決戦。今回は幼体さんになぜか異常なまでの執念を燃やすろ○お兄ちゃんがいないから、ちょっとは厳しいかもしれないなあ……とか一瞬思ったりなんかしちゃったりしちゃったんだけど――

黄=泰馗「オイお前っ!キャバレーで働かないかっ!?」
シェーナ=C=クラウディ「ナンバー1は譲らないわよ!!」


 って黄お兄ちゃん、幼体さんにそれは完全に洒落になってないと思うんだけど……じどうばいしゅんぼうしほうとかせいしょうねんほごいくせいじょうれいとやらに完全に引っかかるですよ。。。
 ま、まあいいや、何も聞かなかったことにしよう。うん、なにも――(^^;;

[13bug] ロストの攻撃!

クリティカル・ヒット!
ハッハー この一撃をエリーヌ様に捧げます

永遠への幼体シェルヌヴァースに476の大ダメージ!(6190)


 ってそこっ!! せっかくパムが無視しようとしてんのに、ただでさえとてつもなく当たりづらい幼体さんに滅多に出せないくりてぃかるひっとまで出して、捕獲にはげんでんじゃないっ、だもん!!! ったくもー、えりーぬお姉ちゃんに捧げるとか言ってるけど、あれは絶対に黄お兄ちゃんの言葉に触発されたんだと思うよ。うん。変態さんなお兄ちゃんのぼんのーぱわーってやーね、本当に。ティアお姉ちゃんの目の前だっていうのにさ。ぶつぶつ。
 ロストお兄ちゃま、また刀のさびにされたってパムは知らないからねー。
 10月◇+?日(最後の決戦・前編)
 とかなんとか世界のそんぼーをかけた戦いの割りにはやけにあほくさいことをやってるよーな気がするんだけど、まあそこはそれ、百戦錬磨の冒険者さんたちはさすがに締めるところはちゃんと締め、たいして被害も受けずに幼体さんを撃破することに成功したの。まあさすがはシグマお兄ちゃん? ロストお兄ちゃんみたいな変態さんとは違って、頼りになるよねー、やっぱり。

永遠なる闇の彼方
覆いしものは幾重にも重なる漆黒の翼・・・静寂の中ゆるやかに翼が開かれてゆく・・・そして・・・少女は美しき、されど虚無の女神へと変貌を遂げていた

黒の女神シェルヌヴェイラと決戦!


 きたよ! きたきた!! いよいよ来た!!! 全ての始まりにして全ての元凶たる虚無を司る黒の女神さま(とそのお供)!!! こいつを倒さないと今度こそこの世界は終わっちゃうんだよねっ!! 相変わらず凄いぷれっしゃーだけど……もう、こうなったらやるっきゃない!!

ロスト「エリーヌファンクラブ大原則1つ! 会員に負けたものは会員にならなくてはいけない!」
黄=泰馗「オイお前っ!キャバレーで働かないかっ!?」
シェーナ=C=クラウディ「ナンバー1は譲らないわよ!!」


――って、まだやってるよ、この人たち(^^;;
 もう、いい意味でも悪い意味でも世界が滅びるとかそういうぷれっしゃーとは無縁なんだから。でも、おかげで全てを押し潰すような強大な重圧感が大分薄らいだかなー。さっきまでがくがくと震えていたパムの身体もなんか震えが止まってるし……。

ケイン・ド・ルビ「死力を尽くすのみ!」
シグマ「未来は・・・渡さない!」
クラリス「有終の美を締めくくりたいです」


 そう、そうだよね、この世界の未来を守るためにも、ここにいるパム達がせいいっぱい頑張らなきゃいけないんだよね。ケインお兄ちゃんの言う通り、死力を尽くすのみ!なんだもん。

翔皇ロックフェルド「第零種ごときに世界を委ねる怠惰な真人どもでは世界を導くことはできぬ!導くは我ら闇の一族のみ!」
紅皇セレスティア「第零種族ではこの世界を永遠へと導くことは出来ないわ・・・いずれ終末を迎えるのよ?」
霧闇の咆哮「闇へ・・・闇へ来るのだ・・・」
蒼皇ルゼナー「第零種族は第十番目の種族!すなわち最下位種ということだ!」
黒皇ウォルド「世界の覇を握るのは我らや真人ども第一種族のみ・・・そもそも貴様ら第零種の出る幕では無い!」


 ふん、だ。闇の種族だかなんだか知らないけど、第零種族をあんまり侮ってばっかりいると、痛い目に合うんだもん! これから、それをしょーめーしてやるんだから!! ねっ、ティアお姉ちゃん!!!

ティア・R・ランバート「スカーレットフェンサー、ティア・R・ランバート…参上ッ!いざ、参るッ!!」
アレトゥーサ・レーイ・アンヌムルス「5年間、一度もボス撃破したことが・・・」
coolfire「とどめさしてくれる!!」
輝更「輝更、いっきま〜す」


 そうだもん! 最後の希望だっていう第零種の力、見せてやるんだもん! この正真正銘最後の戦い、全員で力をあわせて頑張るんだから!!! いっくぞおおおおおおおぉぉぉぉおおおぉっっっ!!!

ケイン・ド・ルビたちの奇襲攻撃!

[1bug] ケイン・ド・ルビは地脈魔法を詠唱しはじめた

黄昏に舞う道化師は次元魔法 最臭奥義!真パラパラエリーヌ改を唱えた!
突如萌えるような秋の日差しが降り注ぐ!(^^)/
紅皇セレスティアの体力が477回復した
紅皇セレスティアの魔力が526回復した


 ってそこぉおおおぉぉっっっ!!! ロストお兄ちゃんったらなにいきなり敵さんを回復してるのよ!! 敵さんを!!! え? 敵の出鼻を挫くには、完全に敵さんの予想外であるような行動をするのが一番なんですよ……って、さすがにこれは突拍子もなさすぎ!!! んなことしたって敵さんを喜ばすだけで、なんの特にもならないってばさ! んもう!!

竜騎兵守護霊ドラグニル・ガイエスは次元魔法 ドラグニルガイエス・ポゼッションを唱えた!
ティアのD'rag、ドラグニル・ガイエスが身体に憑依!剣に光が集う!!

ティア・R・ランバートの物理攻撃力が157上昇した
ティア・R・ランバートの物理攻撃力が158上昇した

[6bug] ティア・R・ランバートの攻撃!

ベルゼイド流剣術奥義紅式・スカーレットディヴァイド!!

黒皇ウォルドに914の激大ダメージ!(708)


 ほら、ティアお姉ちゃんはこんなにも真剣に戦ってるんだから!!! ロストお兄ちゃんもちゃんとティアお姉ちゃんを見習ってもっと気合を入れていってよね。もう! まあやらかしたのが中盤とかでなくて良かったけどさ……(--;;
 と、パムもそんな風に怒鳴っている場合じゃなかった(^^;; えと、とりあえず……

[7bug]るしおんは次元魔法 最後のばんさんを唱えた!

これはパムからのせんべつだよ。ティアお姉ちゃん、向こうへ戻っても元気でね

ティア・R・ランバートは素早くなった!
ティア・R・ランバートの攻撃間隔が10bug小さくなった
ロストは素早くなった!
ロストの攻撃間隔が10bug小さくなった
パメラ・シルフィーヌの体力が383回復した
ティア・R・ランバートの体力が388回復した
ロストの体力が420回復した


 よっし、準備は万端整ったところで、それじゃ、改めて――

[8bug] 黒の女神シェルヌヴェイラの攻撃!
永遠なる時空の杖で薙ぎ払った!

ティア・R・ランバートに935の激大ダメージ!(1537)
ティア・R・ランバートから魔力を奪った!
ティア・R・ランバートの魔力が243下がった
黒の女神シェルヌヴェイラの魔力が243回復した
ティア・R・ランバートにかかった効果を振り払う!
風華魔法によるダメージ!
ティア・R・ランバートに284の激大ダメージ!(1253)
地脈魔法によるダメージ!
ティア・R・ランバートに138の大ダメージ!(1115)

ロストに892の激大ダメージ!(1395)
防毒!ロストは毒を受け付けない!
麻痺防止!ロストは麻痺を受け付けない!
ロストは口を封じられた!
永遠なる時空の杖がロストの急所を直撃!
ロストの物理防御力が47下がった
ロストにかかった効果を振り払う!
風華魔法によるダメージ!
ロストに192の特大ダメージ!(1203)
火炎魔法によるダメージ!
ロストに117の大ダメージ!(1086)


――ぶっ!!

 うーーーーーーーー、なにようなにようなにようっっっ!!! せっかくパムがこれがこの世界で最後の戦いになるティアお姉ちゃんのためにせいいっぱい補助してあげたってのに、いきなりその効果を打ち消すことなんてないじゃない!!(T^T) こんな、こんないたいけな少女(つっこみ不可)の心づくしをいきなりむげにするなんて……鬼だもん! ひどいもん!! ちょーちょーいぢが悪すぎなんだもん!! だからお○さんは(お腹の中どす)黒の女神なんてよばれるんだもん!!! なによなによなによ、そんな風に勝ち誇ったように胸をそらして強調しちゃってさ!!!!! お○さんの、お○さんのくせに……うーーーーーーーーーーーっっ!!!
 もう、もう、パム、怒ったんだから!! この、パムの最強最悪の超どぎつい呪文で――

パメラ・シルフィーヌは風華魔法 散華滅環裂断を唱えた!
光環と烈風が華を描くように天空を駆け巡る!

ふん、だ! 胸がなくって悪かったね、だもん!! うふふふふふふふふ(不穏な目

黒の女神シェルヌヴェイラに290の激大ダメージ!(17787)


 ふん、だ。これはほんのご挨拶なんだもん。こんないぢの悪いお○はんなんて、これからぎったんぎったんのぼんろぼろにしてやるんだから!! 覚悟しろぉ、べええぇぇぇえぇっっ、だ!!!
 10月◇+?日(最後の決戦・後編)
 とかなんとかやってるうちに、その巨乳にむかついた世界を救うために執念を燃やしたパム達冒険者さんは一匹ずつ順当に女神さまのとりまきを倒していき、48ばぐの時点でもう女神さまを丸裸に――って、こう書くとちょっと卑わい(^^;;――することに成功して、それからは女神さまに向かって集中攻撃!! 自分たちも女神さまの攻撃に傷つきながらも、着実にだめーじを積み上げていったんだ。
 でも、相変わらずむかつくおばはん黒の女神さまは、ケインお兄ちゃんのポチくんが吐いた七色のかくてる光線の効果をまたすぐに振り払ったり、(一番まともに戦ってる)シグマお兄ちゃんが集中攻撃を喰らって大怪我をして離脱しちゃったりなんだりとか色々やってきて、ちょっとばっかりいやな予感。なんかねえ、今回ってどうにも冒険者さんの行動が裏目裏目へとでてるというか、黒の女神さまのだいす運がふるっている――ぴーちらんどでもだいすさんのくりてぃかるが回ってたみたいだし――というか、なんかそんな感じがして……ってあれ? パム、なんか今変なこと言った??(^^;;
 まあそんなこんなでなんとなく不安もあるけど、とにかくこのまま行けばなんとか黒の女神さまを倒せる……はず!!

 でも――

[132bug] 黄=泰馗の攻撃!

クリティカル・ヒット!
さぁ、念仏の一つでもとなえなっ!

黒の女神シェルヌヴェイラに1310の激大ダメージ!(9356)


 今思うと、黄お兄ちゃんのこの言葉が1つのきっかけだったのかなあ……。そう、黄お兄ちゃんの渾身の一撃が女神さまの右肩あたりにずしゃっと入ったのが見えたと思ったその瞬間――

[134bug] 黒の女神シェルヌヴェイラは永遠へのくちづけを使った!

黒の女神シェルヌヴェイラの姿が揺らめいて消え去る!脳裏において黒の女神シェルヌヴェイラによる快楽が解き放たれる!


 ……え? な、な、な、何これ? え? じんじんと頭の奥の方が痺れるように疼いていて……な、なんか気持ち悪い……けど……なんか……とってもとってもくすぐったいような痺れるような、不思議で強烈で変な感じ……

パメラ・シルフィーヌは混乱した!

 ……あ゛? なんだてめぇ、ロストお兄ちゃまのやろー、こんな所で暢気にぐぅぐぅと寝くさりやがって!! もう身体も透き通ってきていつこの次元から切り離されちゃうか分からないティアお姉ちゃんがあんなに必死になって頑張ってるというのに、夫婦であるロストのヤローがそれほっぽらかして寝ててどうするんだってンだ。アァ? 結局最後まで告白できなかった意気地無しの癖しやがってよぉ……もう最後かもしれないんだよ? もう二度と会えなくなっちゃうんだよ!? どんだけ会いたいって願っても、もう、もう、二度とそのきゅーとな姿や戦ってる時の勇姿を見ることができないんだよ!!? そんな、最後の時だっていうのにこの馬鹿お兄ちゃまは…………情けない……まったく情けないんだもん!!! むかむかむかむかむか………………

 こらぁあぁぁぁぁっっっ!!! この意気地無しの大馬鹿お兄ちゃまっっっ!!! これでも喰らってとっとと起きて、さっさとティアお姉ちゃんを助けて戦いやがれっクソ野郎っっっ!!!!!!?

パメラ・シルフィーヌは魔法を唱えた。
不完全な詠唱により魔力制御不能!

coolfireに183の特大ダメージ!(498)
麻痺防止!coolfireは麻痺を受け付けない!
coolfireは凍結した!
口封防止!coolfireは声帯操作を受け付けない!

ティア・R・ランバートは攻撃を見切った!

ロストに501の激大ダメージ!(-207)
麻痺防止!ロストは麻痺を受け付けない!
凍結防止!ロストは凍結を受け付けない!
ロストの声帯がおかされた!
パメラ・シルフィーヌはロストを倒した!


 え? ずしゃぁあぁあぁっっっ……ってこの凄い音は………………

――って、や、やだ!? ぱ、ぱ、パム、いったい何をしてたんだろう!?(きょろきょろ
 うきゃぁあぁぁっっっ!!? ろ、ロストお兄ちゃまぁぁぁぁっっっ!!! だ、だれ? 誰がこんなひどいことを!!!(オマエだw 全身切り刻まれてじんじょーでない量の血がどばどば出てるし、喉のあたりもこれいじょうないってぐらい凄く腫れちゃってるし――た、大変。と、とにかく治療、治療を……

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………………………………
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 くそぉ、ロストお兄ちゃまをこんな目に合わせた黒の女神さまめ! ますますもって卑怯で鬼でとんでもない性悪なやつなんだもん!! 夜空のお星様になって見ててね、ロストお兄ちゃん、お兄ちゃまの仇は、パムが……絶対にパムがとってあげるから!!!
 って、誓ってみてもやっぱだめ? ご、ごめんなさい、本当にごめんなさいロストお兄ちゃま、最後までティアお姉ちゃんと一緒に戦わせてあげることができなくなっちゃった……それに、これでまたこっちさいどの戦力減だし……こ、これで負けたらもしかしてパムのせい? そんなことないって思いたいけど、もしかしなくてもそうだよね……もしも……もしも、パムのせいで世界が滅んじゃったら、本当に死んでも死にきれないよう…………うーーーーーーー(ρ_T)
 10月◇+?日(最後の決戦・ふぁいなる!)
女神に挑んだ彼等は追いつめられていた。
予想外の力・・・倒した敵の蘇生に苦戦を強いられていたのだ。


 って、いきなりなれーしょん風に始まったけど、そう、やばい、やばいんだよ!! パムが混乱してロストお兄ちゃまに日頃の怨みをぶつけ魔法を叩きつけて倒しちゃってからすぐに、黒の女神が苦戦しているパム達冒険者さんをますます絶望のどんぞこに落としこむような大技「黒の開放」を使ってきて……なんとなんとなんと、女神さまの取り巻き達が全員蘇っちゃったの!(T^T)
 こ、こんな隠し技を持っていたなんて……卑怯だもん! ずるいんだもん!! ぺてんだ詐欺だいかさまだ……なんて言ってる暇はなくて、うぎゃぁぁあぁぁぁっ、これは本当にやばいよぅぅぅっっ!?(T^T)
 そう、まさかこんな事になるとは思ってなかったから、冒険者さんたちは全力を出し切ってもう満身創痍、とてもじゃないけど今さら蘇った黒の種族を相手していられるほどの余力はなくって――

一人、また一人と傷付き、倒れていく戦士達。
少しずつエルリファーナの次元から身体が切り離されようとしているティアも例外では無い。
薄れゆく身体・・・彼女が、この次元から消えるのも時間の問題だった。


 そう、ティアお姉ちゃんも含めて、coolfireお兄ちゃん、黄お兄ちゃん、クラリスお姉ちゃん、輝更お姉ちゃんあたりがこの辺でもう立ってるのもやっとになっちゃってたの。……え? パム?? パムは体力はぜんぜんありあまってたんだけど……前半飛ばし過ぎちゃったせいで魔力が尽きてきちゃってて……(ρ_T)
 そう、だから、ティアお姉ちゃんが敵さんの中に孤立して囲まれちゃった時に、助けに行くことができなくって――

「せめて差し違えてでも…ッ!」
剣を振りかざす。
一撃、また一撃。
だが・・・決定的な打撃にすらならなかった。
女神の反撃を喰らい、口を封じられるティア。
そして、無慈悲にも追撃を受ける。
更に彼女の身体が薄れようとしていた。
もう、時間は無かった・・・。
体力が付き、膝を付く。
足から姿が消えていた。
まだ残っていた仲間達へ向けて、彼女は口を開く。


 そんな…………てぃあ…………お姉ちゃん…………

『さようなら・・・そして、ありがとう。この次元での旅の記憶を、私は生涯忘れない・・・』

 いやっ! いやだよう!! ティアお姉ちゃん!!! 勝って……そう、女神さまに勝って、最後は笑って別れようって言ってたじゃない……パムのせい? パムのせいでこんな……ぐすっ……こんな……こんな別れ方はいやだよう…………(ρ_T)

『泣かないで・・・これは運命。パムちゃんのせいなんかじゃないわ・・・』

 でも、でも……(ぐすぐす)

『なにいつまでもウジウジと泣いているの! まだ黒の女神は健在なのよ!! パムちゃん、あなたも冒険者だったら、泣いてないで最後の最後まで戦いなさいっ!!』

口を封じられて、声は出せずとも彼等は何を言ったのかを理解した。


 ………………ぐすっ……ひっく……(ρ_T) そう、そうだよね……泣いている暇があったらパム、最後の力を振り絞って女神さまを倒さなきゃいけないんだよね……今もまだ力の限り戦っているケインお兄ちゃん達を助けて……ごめんね……ティアお姉ちゃん。お姉ちゃんには最後の最後まで心配かけちゃって。パム、お姉ちゃんに色々教えられてばっかりだったね……パム、悲しいけど、胸がつぶれそうなぐらいとってもとっても悲しいけど、ティアお姉ちゃんの分も頑張るから。この世界を救うために……だから、だからティアお姉ちゃんは、ロストお兄ちゃんと二人っきりで最後のお別れを、パムを気にせずにしててくれればいいから……

そう言い残して再び前線へと駆けだしたパメラ。
その小さな背中を温かい目で見送ったティアは、
さっきまで彼女がいたその空間を改めて万感の思いで顧みる。

『ロスト……』

そこには傷つき、意識も絶え絶えになりながら横たわる、少しやせぎすのリシェルディアの姿があった。
10年近い年月を共に旅してきた、ティアにとって何にも代え難い大事な大事な仲間の痛々しい姿が……。

『大丈夫です。これしきで死にはしません』

そう、苦しげな息の合間でむりやり口元に笑いを浮かべるロスト。
それを見て、ティアの胸が思わず締め付けられるように痛む。

お互い、こんなにボロボロになりながらも、戦い続けてきたんだ――

交わされる視線。瞬間、二人の脳裏に共に戦った長いようで短い8年の時が走馬燈のように蘇る。
喉が潰されているのを忘れ、思わず口を開くティア。
同時にロストもきらきらと光りに包まれ儚く朧に消えていくティアの姿に向かい、これまで言うことのできなかった全ての言葉と想いを込め、身体に残ったありったけの力を振り絞って口を開く。

そして、この暗黒の空間に二人の想いが確かに重なったその瞬間――








ふに〜〜〜〜〜〜〜〜!!!!!





とてつもなく力の抜ける声が、暗黒の戦場に響き渡った。

………………ろ、ロストお兄ちゃまに「ふに」をかけたまんまだったのを忘れてた……(>_<)

とパムが呟いたかどうかは定かではない。

ふにの叫びはティアの微かに漏れ出た言葉すらもあっけなく呑み込み、暗黒の空間に反響しながら消えていく。
その誰も予想だにしなかった力の抜ける叫びに、思わず目を白黒とさせてしまうティア。
だが次の瞬間、怒りのあまり顔を真っ赤に紅潮させ、ロストに向かって愛剣を振り上げる。

『ロスト! あなたって人は最後の最後まで――』

などと言いたかったのかどうなのか。
それは彼らの間で何年も繰り返されてきたお馴染みの光景。
だが、その腕が振り下ろされることは、もう二度となかったのだ。

カランカラン――

乾いた金属音が反響する。
その場に愛用の剣・スカーレットローズのみを残し、ロストに向かって力の限り剣を振り下ろした状態のまま、ティアは消えた。
まるで、元々その場に存在しなかったかのように、彼女はあっけなく元の次元へと帰っていった。
そう、本当にあっけなく、無慈悲に残酷に弁明の暇すらロストに与えることもなく…………。

果たしてその瞬間、二人が何を言いたかったのか。
それは、永遠の謎である……




ふに〜〜〜〜〜〜〜〜!!!!!(涙)



 統一歴154年10月?日(えぴろーぐ)
 え? その後女神さまとの戦いはどうなったんだって?? うーん、それがね、実はよっく分からないの(ぉぃ(^^;;
 いや、力の限り戦ったんだけど、さすがに傷ついたパム達じゃ猛攻を加えてくる女神さまたちの前にはまったく太刀打ちできなくって、各個撃破って感じで一人、また一人って倒されていっちゃってさ、パムも最後は女神さまの乳……もとい鞭の一撃で昏倒しちゃったんだよね。ケインお兄ちゃんが最後まで抵抗して頑張ってたみたいだけど、それも350bugでとうとう力尽きちゃったみたいで…………。んで、次に気が付いたらパム達、えんるしぇーど海岸に打ち上げられていて、後には黒の女神さまも歪極も影も形もなかったから、謎、謎、まったくの謎。ついでにティアお姉ちゃんもやっぱり影も形もなかったけどね(T^T) そう、あったのはこの剣だけ……ティアお姉ちゃん、別の次元でも元気でやってるかなあ……
 ってまあ、今は関係ないからそれはそれとして(^^;
 えと、後で聞いた話じゃ黒の女神さまと歪極はなんかこの世界中に四散して、あちこちで世界を蝕んでいるそうだとかなんだとか。ま、まあ、とにかく、三度倒すまでにはいかなかったけど、パム達冒険者さんが何度も女神さまを倒したり、最後の最後まで傷を負わせ続けたおかげで、どうやら一気に世界を滅ぼすまでには至らなかったみたいなんだよね。まあとりあえず、なんとかかんとか世界の危機は回避されたって感じかな?
 でも、勢力は弱まってはいても、闇の残党はまだあちこちに残ってるし、黒の女神様の欠片とか闇の一族とかまだ姿を見せていないあしゅら王とかれおん・るくどーるとかまあ色々、この世界をこれからも存続させていくために決着をつけなきゃいけないものはたくさんたくさんあるから、パム達冒険者さんはこれからも大忙しだって……うん、ぎるどの人にね、そう言われたの。それでまあ、冒険者さんたちも冒険を続ける人、引退する人、改めて桃源郷を目指す人、別の次元へ引っ越す人と色々分かれて道を進み始めてね……そう、ともあれ世界は存続してるって事で、みんなそれぞれの想いを秘め、どんな道であれ新しい生活へ向かって新たな一歩を、って感じで♪ まあ、あの当時、桃源郷の向こうから戻ってきてない人も多かったんだけど(^^;;

 ということでえ、世界にはびこる謎の解明と討ち漏らした闇の討伐のため、パムとロストお兄ちゃまはまた冒険の旅に出て、いま世界中を回っているところなんだ。桃源郷の奥の方まで冒険しに行っちゃったSAKURAちゃんと約束し合った通り、そのうち誰もが驚くぐらまー……じゃなかった、ええと、大魔法使いになって、世界中に名をとどろかせてやるんだぁ!!って思いながら。 ちなみにこれ、パムの目標ね。えへへへへ。
 でもほんと、パムが冒険者になってからのこの12年間、本当に色んなことがあったなあ……その間であった色んな冒険者さんたち、お世話になった人も、ご迷惑かけちゃった人も、みんなみんな元気だといいなあ。それぞれ新しい船出が希望に満ちたものになってることを、パムはいつでも祈ってるから……ってあんまりがらじゃないか。てへへ(^^;; ま、まあとにかく、この広いようで狭い世界、お互いどんな道を歩くにせよ、またどっかで会えるよね。うん。きっと――

 ってな感じで、パムの日記はとりあえずお終い。これからもまた、なんかの冒険の折りに書くかもしれないけど、まあこんなの、あんまり人に見せるものじゃないしねー(^^;; まっ、機会があったら、また見せてあげる。うん。
 それじゃあ今まで読んでくれてありがとう。こんな人の日記なんて面白かったかどうかは分からないけど、この「The Tails of Dragons V」って歴史には刻まれてる戦いの、これもまた1つの記録だってことで、ね……え? あまりにも胡散臭くて本当かどうか分からない?? でも、うーん……それはパムもそう思うからしょうがないしなあ……(ぉぃ
 でも、信じられないかもしれないけどこれでも一面の真実は含まれているんだよ。うん(^^;; まあその真実はもしかしたら、ほんのちょおおおおおおおおっっっぴりかもしれないけど、それでも含まれてるのは間違いないんだもん!
――って、また長くなっちゃったね。これ、パムの悪い癖なんだ。てへへへ。
 ほんと、ただ一晩宿をご一緒しただけなのに、こんな恐ろしく長い昔話に今まで付き合ってくれてどうもありがとう。昔のことが思い出せてパムも面白かったよ。えへへへへ。
 それじゃ、そろそろパムは出発するね。名残惜しいけど、ご縁があったら、またどこかで会えるといいね。――うん。きっと。そう信じていれば、またきっとどこかで会えるよねっ♪
 ということで――
 今まで、ほんとのほんとにありがとう。それじゃまったねぇ。ばいばーい♪♪(^^)/~~~


「ぷぅぅ! ひどーい! あと少しだから置いていかないでって言ったじゃん!! ちょっと、ねえ、まってよぉ!! ねえ、ロストお兄ちゃま〜〜〜〜〜っっっ!!!」

〜〜〜Fin〜〜〜

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