|
9月□日(かいせい) |
|
そうそう、この間のお人形あったでしょ。あの、何故かパムのお部屋にあった、パムにそっくりな等身大人形。
確かにね、あれのおかげでこぶもちゃんと取れたんだけど、あれねえ、ほんと、とってもとっても精緻に出来ていて、ちょっと気味悪いぐらいなの。
何が気味悪いってねえ、置いておくとまるで生きて動き出しそうなぐらいりあるなんだもん!
もしかしたら、と思ってラプラスお兄ちゃんとかが来た時にパムの代わりに部屋に置いておいたら、お人形だと気付かずに話していたし……(><)
ほんと、誰が何のためにこのお人形を作ったのかなあ……うーーーーー、なんか、気味悪いよう……
……………………でも、これだけそっくりだと、なんか悪戯に使えるかも(^^;;
|
|
|
|
9月◆日(かげぶんしん) |
|
というわけで、このお人形を使って日頃ひどい目にあわされてるるりお姉ちゃんに仕返しをしちゃおーっ、のこーなー♪(どんどんぱふぱふ)
今回のみっしょんはぁ、最近たてじわが気になってきているるりお姉ちゃんに、思う存分ぐさっとくるせりふをぶつけ、このお人形を使って逃げおおすってものなんだ。うふふ。うーまく行くかなあ……
…………………………………………
……おばさん
(ぴぎっ!!)
ってさ、るりお姉ちゃんなら絶対の絶対にじきに聞き慣れる言葉になると思うんだけどなー。
(ぴぎっ!ぴぎっ!!ぴぎぎぎぎっっっ!!!)
って、いたっ!いたいっ、いたいぃっっっいたたたたた(ρ_T)
またそんな事を言うのはこの口か!この口か!このお口かぁああぁぁぁあっっっ!!!
いたっ、いたたた………って、えへへ。上手くいった。ふふ、忍法変わり身の術。だもん。るりお姉ちゃんもまさか相手してるパムがそっくりにできたお人形さんだなんて全然気付いていないだろうなー。くふふ。ほらほら、あんなに必死になってお人形さんの口引っ張っちゃって……えいっ、おばさん(ぼそっ)……あー、いっつもやられてるだけになんかすっとするんだもん。あれだと気付くまでまだしばらくかかるなあ……よぉし、それならもっと遊んじゃおっ♪
でも、ほんと、このお人形、いったい誰が作ったんだろう…………??
|
|
|
|
9月●日(あらし) |
|
うわー、凄い嵐……今日はあんまりお外で魔法の特訓って日じゃないよねえ。
今日はね、またSAKURAちゃんに頼んで、今度は水蒼魔法の特訓をする日なの。
こんな嵐になって、パムはてっきり中止になるだろうなあ……なんて思ってたんだけど、なんかSAKURAちゃんが非常に気合い入っちゃってて、「まさにこんな日を待ってたのです!これこそ水蒼魔法の特訓の場にふさわしいのです!」なんて言ってすたすたと先行っちゃうんだよねえ……一体何をやらされるんだろう……はあ……パム、生きて帰れるのかなあ……すっごく不安だよぉ…………
水の道は厳しいですよ。覚悟はいいですか?
か、か、か、覚悟ですか……!?
い、いや、まあ、風と波しぶきの吹きすさぶこの切り立った断崖に来て、いきなり覚悟を決めろって言われても、パムにもほら、心の準備ってものがあって、本当は今日じゃなくって他の日にしたいかもしれないかもしれないかなぁ、なんて――
とりあえずあの離れた小島まで泳いで往復です。
だ、だめだ(><) SAKURAちゃん、全然パムの言うことを聞いてない……(ρ_T)
えっとぉ、小島って……あの、真っ黒い雷雲が一面に広がってる向こうにある、すっっっっっっっっっごくちっちゃな芥子粒みたいな点のこと? ど、どう見てもすっごい距離があるように思えるんだけど……海が穏やかな時ならともかく、こんな嵐の中で泳いだりなんかしたら絶対死んじゃうって!!
って声も、当然今のSAKURAちゃんには届かないんだろうなあ……
(ズシッ!)
……………………………………
……あの〜、先生、ちょっとお聞きしたいんですけどお……
え?背中の重たいリュックは何かですか?。細かい事を気にしちゃいけませんですw
いや、そんな……あの、気にするなと言われても……これ、立ってるのもやっとなぐらい重いんだけど……(><)
ね、ねえ、SAKURAちゃん? ほんとのほんとにこんな嵐の中、こんなとてつもなく重いリュックをしょってこのどー○ー海峡横断ってのをやらなきゃだめ?? ど、どう考えてもこれって単なる自殺志願……
(ギロッ!!)やるのですかやらないのですか? 水蒼魔法を極めたいならこれ位できて当たり前なのです。思えばSAKURAだって……(うんぬんかんぬん)
ううう、ビカビカーッって稲妻を背負って凄まなくても……な、なんか今日のSAKURAちゃんとっても怖い。
分かった分かりました。やりますやりますよぅ…(T_T) 本当はあんまりやりたくないけど……
う、また風が強くなってきた……
ぱ、パム、本当に生きて帰れるのかなあ…………………
|
|
|
|
9月×日(もえよどらごん) |
|
多くは語りません。聖珠をパムちゃんの手に! ジーク、パメラ!
うふふふふ……そうそう、ロストお兄ちゃま、いいかけ声……うふ……うふふふふ……
そう!今日のパムはいつもとひと味違うんだもん。なんたってあのSAKURAちゃんの地獄の特訓から奇跡の生還をしたんだから!!まあ途中で何度も死にそうになって、ちょっぴり風の精霊さんに助けてもらうずるもしたけど、ともかく生還したという事実は変わらないもん!!ほら、なんかとっても魔力が漲ってるって感じがするでしょ。もう、何も怖いものはないって感じ?うふ、うふふふふふ……。
そう、この調子で今回こそ聖珠げっとするんだもん!本当は先月で劇場公演最後の予定だったんだけど、色々あって今回もってことになったんだよ。うふふふふふ……パムの力、今度こそ見せつけてやるんだもん!!!
いっけぇ〜っっっ!! てんしょうらんぴこうりんさい!!!
……5年ものともなると匂いだけでダメージを与えられるのだよ!
……うふ……うふふふふ……思い知ったか。パムの……いや、正確にはロストお兄ちゃまの牛乳が染みこんだ5年ものの雑巾の臭いを風で運んでいるんだけど、とにかくパムの身体にみなぎるこの魔法の力が大幅にUPしてることは間違いないもん!
パムだって、だてにあの思い出すにもおぞましい地獄をくぐり抜けてきたわけじゃないんだから!!今度こそ、今度こそパムが念願の聖珠げっとを!!!
うぉっし、雑魚は倒したあ!!好調好調♪
あとは、怪人さんをこの調子ではり倒してパムの実力を認めさせてやればいいだ――け――?
魔力オーバー!あなたにはドーピングの疑いがあります。この先の入場は認められません。別室で検査を受けてください!
…………………………
な、な、な、なによそれー!!!!!
パムが、せ、せっかく、あのSAKURAちゃんの厳しいしごきに耐え、さんずの川の向こうのひいひいひいお婆ちゃまに3回も出会ってお話したのはいったい何のためだったと思ってるのよう!!!!!!
こんなの詐欺だいかさまだ霊感商法だ!!ちょっとぉ、離しなさいよぅ!離せってば!!!うーーーー、だめなものはだめって、何よぅあんた、すっごく感じ悪いんだもん!!!!!
中に入れないなら金返せー!!つーか別に払ってないけど、とにかく返せーっ!
うーーーーーー、絶対の絶対に納得いかないもん。むっきーっっっっっ!!!!!
|
|
|