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             ◎◎ バランス・スコアカード ◎◎

      財 務        Balanced Scorecard
     |       of the Users              <創刊号>
プロセス--+--お客様      by the Users
     |         for the Users
      人 材        Pubzine ID=18104
                          BSC-U3  Vol.2002-001      2002.05.27
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★  ML もよろしければ: http://www.egroups.co.jp/group/BSC_Users  ★
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□□   --------------- メニュー -------------- 
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    1)創刊のご挨拶
    2)イベント情報(日経情報ストラテジー BSCフォーラム)
    3)BSC 導入チップス
        4)BSC 有識者に聞く/経験者に聞く/プロに聞く

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□□ 1)創刊のご挨拶
□□         

 創刊前にご登録いただいた皆様、ありがとうございます。
 (お待たせしました)

 バランス・スコアカードの注目度は、企業だけでなく自治体、公共団体など
 でも“赤丸急上昇中”の状況です。
 各種のセミナー、フォーラムは目白押し、出版物も次々に出されています。

 バランス・スコアカードについては
   バランス・スコアカードってなんなの? に始まり
   いいのはわかったから、具体的な事例とか知りたいんだけどなぁ?とか
   導入途上なんだけど、どんなことに気をつけたらいいだろう?とか
   導入意思決定にもう一息だけど、何かいいヒントは? など
 疑問や課題を多くの人がもっているのではないでしょうか。
 ・・・私自身、実はそうでした。

 情報が欲しい。こんな時だからこそ、ギブアンドギブンの精神で情報を流通
 させたいと思いました。

 スタンスは、あくまでユーザーの立場です。コンサルの方、学識の方、メー
 カーの方は、それぞれに高い見識とノウハウをお持ちですが、「現場の悩み
 は現場から」ということで、「ユーザーの立場から考えよう」というのが、
 このメルマガの趣旨です。
 
 どんな情報が飛び交うか、始めてからのお楽しみ。トライ&エラーで行きた
 いと思います。
 ご関心ある方は、是非、ご購読ください。また、コメント、ご意見、情報な
 どお寄せください。みんなで作るメルマガになれば・・・と思います。
 どうぞ、よろしくお願いします。

                       (発行者:松山真之助)

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□□ 2)イベント・レポート  
□□    〜【バランス・スコアカード・フォーラム2002】〜
         
  2002.5.17(金)、日経情報ストラテジー(日経BP)主宰で表記
  フォーラムが開催されました。さすが日経・・・200人の募集の
  ところに2百数十人ほどの方が参加し、盛況のうちに開催されました。
    (関係者の方もいらしたので差し引く必要はありますが・・・)
  http://www.nikkeipr.co.jp/bsc/meaning.htm

  僕もプレゼンターの一人として参加する機会をいただき貴重な経験を
  させていただきました。

  当日の模様を一言で言うとこんな雰囲気・・・・だったでしょうか。
  参加された営業系コンサルのKさんからのメールを引用します。
  (若干手前味噌ではありますが、僕も同じような印象を受けました)
  
 > 期待を裏切らないとっても有益な会でしたね。
 > 【バランススコアカードの点で】
 > 1)学術の立場(吉川先生)、支援者の立場(秦さん、明瀬さん)、
 >   実践者の立場(松山さんはじめ3企業の方々)という3つの立場
 >   から、様々な視点で語ら れていたこと
 > 2)したがって、変に偏らず、現実に導入するには?、その時支援者は
 >   どう思う?、それをみて日本の第一人者はどう思う?、というとっ
 >   てもおもしろい光景がパネルディスカッションで見られましたね。
 > 3)何より皆さん、この考え方に愛着を持たれているので、聞いている
 >   我々にとっても熱い「場」が出着たのではないでしょうか。

 午前中は、下記のご講演がありました。

 ●横浜国大、吉川武男教授の基調講演から・・・

   吉川先生は、バランス・スコアカードを飛行機のコクピットに喩え・
   ・・その定義をこんなふうに表現されています。

     バランス・スコアカードとは、
     「ビジョンと戦略をアクションに落とし込み、総力戦で成長力
      と競争力をつけ未来を切り開く戦略マネジメントシステム」
     である。

     サウスウエスト航空(アメリカのニッチ路線をB737により
     運航し非常によい業績を残している)の例をひもとき、バランス
     スコアカードの実際例を紹介されました。そして、その実例は
     導入事例だけでなく、成功事例でもあります。軒並み赤字を出し
     ている米国エアラインの中で一人気を吐く勢いなのです。
     サウスウエスト航空の戦略マップも実に理解しやすい事例です。
     社内の説明(導入説明など)に使うときの参考としてはとても
     いい事例でしょう。

 ●朝日アーサーアンダーセンの秦氏は・・・
     コンサルの立場からバランス・スコアカードの導入から展開に
     ついてのプレゼンがありました。一番印象に残るのは・・・
     導入途中で“企業様が一番悩まれるのが、指標の設定であり”
     秦氏のところでは設定指標のサンプルが1000以上もDB化
     されており、クライアントの事情に応じて「こういうのもあり
     ますが・・・」とご提案されるとか。
     僕も、実際、評価指標(項目と数値)を検討する過程で、具体的
     に例えばどんなのがいいのだろう・・・というところに最も
     アシストが欲しかったと思います。

 ●Hyperion(株)の明瀬さんは、
     バランス・スコアカードを用いて経営実現をするBPM(ビジネス
     パフォーマンス・マネジメント)の紹介とデモがありました。

 お昼をはさんで、午後からは導入事例とパネルディスカッション。
 導入事例は、最近のこうしたセミナーの目玉の一つでしょう。なぜなら、
 現在、検討中の企業にとって「国内の事例」こそが最も参考にしたいネタ
 だからです。
 この日のセミナーでは、3社のプレゼンがありました。

 □1)沖電気工業(株)−− http://www.oki.com/jp/
 
   すでにバランス・スコアカード3年目の先達であり、経験豊かといった
   印象がありました。一番、僕的に興味をもったのは、バランス・スコア
   カードの月次フォローの運用で<アラーム設計>を取り入れているとこ
   ろです。月次のフォローの中で“これこれのレベルになったらウォーニ
   ング”が出るというもので、心は「変化を捉えて先手を打つ」というと
   ころ。
   こり過ぎ?という気もしないではありませんが、大きな組織の中で運営
   するときは、参考になると思われます。

   もうひとついいメッセージは、
     「最初から最適のKPI(Key Performance Indicator)=評価指標を
   選定できるとは限らない。」というところ。KPIの値を半期で見直す
   というのも参考になります。初めて導入する企業にとっては、なんだか
   ほっとしますね。


 □2)JALインフォテック(株)-- http://www.jalinfotec.co.jp/
    
   まさに導入途中のプロセスの中から得られた経験を、リラックスモード
   で説明させていただきました。
   「戦略向上委員会の7つの法則」としゃれてみたのですが・・・
   これは、また次のメルマガにて・・・ご報告。


 □3)第一ラジオアイソトープ(株)-- http://www.drl.co.jp/
  
   2000年から運用開始であり、DRL社もすでに3年目の先達企業
   です。
   「戦略の実行」と「戦略の立案」は別の経営行動だ・・というのは
   キャプランとノートンも言っているように、バランススコアカードを
   理解する上で大切なメッセージですね。
   

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□□ 3)BSC導入チップス
□□       ------- 導入マテリアルとしてのお薦め本 -----------------

   実際に導入した経験からのチップスを順次ご紹介の予定です。

  まず、最初はお進め本から・・・
  Webook でも関連する書籍はご紹介したことがあるのですが、下記の本は
  ホントにおすすめです。
  僕のいる会社でも、役員や部長クラスの方へ配布しました。
  何か新しいことをする場合(例えば制度とか、システムとかの導入など
  のとき)関連する書籍を配布するというのは、なかなかいいメッセージに
  なります。そして、それが分かりやすければなおのこと。

  配布書籍がどこまで読まれるか(デスクのお守りになるか)は、ケース
  バイケースですが、経営から(社長から、企画担当役員から)こういう
  本が配布されるということは、そのこと自体が意味を持つものです。

  さて、おすすめは・・・まず最初は、なんといっても本家、キャプランと
  ノートンの翻訳本でしょう。

    The Balanced Scorecard ; Translating Strategy into Action 1996 の
    訳書「バランス・スコアカード」........★★★★★+元祖BSC
     生産性出版/       ISBN4-8201-1620-7/3500円/380P

  Strategy-Focused Organization 96年の Strategic Organization の
   訳書「戦略バランスト・スコアカード」..★★★★★+本家BSC
        東洋経済新報社/   ISBN4-492-55432-7/3400円/494P     
     http://www.hoops.ne.jp/~webook/2001.11/2001.11.01.htm

  戦略を実行することの難しさをどのようにすれば克服できるのか・・と
  いうコンセプトが展開される。後者は、米国企業での豊富な事例が特徴。
  上記二冊は、バランス・スコアカードの啓蒙書としていいでしょう。
 

  日本でもその後、数多くのバランス・スコアカード関連の本が書かれて
  いるが、実践的な内容があっておすすめな本は、NRIの柴山氏ほかの
    【実践 バランス・スコアカード】..★★★★★+ほんま実践的
     日本経済新聞社/   ISBN4-532-14894-4/2600円/281P
     http://www.hoops.ne.jp/~webook/2002.01/2002.01.30.htm

  この本には、指標の割合とか、達成水準の決め方とか、実際的なところ
  をコンサルの立場から書いていて、実際に導入するときに大いに参考に
  なります。ただし、各社の事情というものもあるので、すべてが正しい
  なんて思わなくてもいいと思います。実際これはうちの会社では違うな
  .....というところもありましたね。

  本の活用のポイントは、「納得のいくところを取り入れる」でしょうね。

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□□ 4)BSC 有識者に聞く/経験者に聞く/プロに聞く
□□         ------- 吉川先生ご講演より ------------------

 横浜国大の吉川先生をはじめ、学識経験者の方や、企業、自治体などの
 導入経験者の方、コンサル、SIerなどのプロの知見などを、インタビュ
 ーを交えながらご紹介の予定です。。
 このメルマガ読者の方も、おそらく検討中、導入中、導入x年目・・と
 いった先導者の方もいらっしゃると思います。是非、お便りをいただけ
 ればと思います。

 今日は、吉川先生の講演の中から、バランス・スコアカードのメリットに
 ついて引用します。バランス・スコアカードの8大効果を分りやすい言葉
 で説明されましたが、その中でも特に注目したい下記の点をとりあげて
 おきましょう。

 バランス・スコアカードは、
  『ビジョンと戦略の実現に向け、企業経営や行政におけるナビゲータ
   ーとドライビング・フォース(牽引車)の役割を果たす。』

   よくある話ですが、会社の目標、部門の目標は年度初めに検討し
   気の利いた言葉でまとめあげ、ハイ、これです!ということで設定
   します。そして2週間もすればそれが何だったかはすっかり忘れ(笑)
   ・・・ずーっと後の1年後、さてさて評価の時期ですなぁ、という
   いうことでやおら、その紙を取り出して・・・なんてことが、毎年
   繰り返される・・・・、ありません?そういうこと。
   目標、戦略・・・美しいターゲットはあくまでも美しいまま、絵に書
   かれた餅状態で保存されるわけです。

   バランス・スコアカードは、そうではなく、日々の業務のナビゲータ
   ーとして、ドライビング・フォースとして戦略とビジョンを日々の業
   務に結びつけてくれるわけです。

   吉川先生の表現は、そんなことを意味していると思います。
 
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  創刊号の発行が遅れてすみません。
  次号をお楽しみに・・・・

  ご意見、コメント、アドバイス・・・お寄せください。
  webook@yahoo.co.jp  松山 あて。
        
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発 行 : Pubzine 18104
発行者 : 松山真之助
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