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             ◎◎ バランス・スコアカード ◎◎

      財 務        Balanced Scorecard
     |       of the Users              <第6号>
プロセス--+--お客様      by the Users
     |         for the Users
      人 材        Pubzine ID=18104
                          BSC-U3  Vol.2002-005      2002.08.22
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★  ML もよろしければ: http://www.egroups.co.jp/group/BSC_Users  ★
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□□     --------------- メニュー -------------- 
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    1)BSC 導入チップス 〜 ところで BSCってなぁに?
    2)イベント・レポート 〜 真之助プレゼン(その4)
        3)ビジネスで遊ぼう図 〜 南太平洋ツバル国のBSC
    4)BSC 有識者に聞く/経験者に聞く/プロに聞く〜休憩

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□□ 1)BSC 導入チップス 〜 
□□    ところで、バランス・スコアカードってなあに?(レッスン4)
         
  //// このコーナーは、バランス・スコアカードとは?について
  //// おさらいするコーナーです。
  ////  知ってるよそんなの・という方はスキップ

<前号まで>
  ●誰が考えたの? --- キャプラン&ノートン
  ●一言でいうと?  --- 4つの視点で戦略を推進する手法
  ●なぜ、必要になったの? --- 大事なものはダイジだから
  ●バランスさせるのはなぁに? --- いろいろ
  ●戦略展開ツールとしてのBSC --- トップダンを末端まで
  ●握り(約束)のツール --- 握るときは握り方がある

◎鳥瞰図としての価値

  前回までは、バランススコアカードを、考えたり(思考)、プレゼンしたり
  (表現)するときのグッド・ツールとしてお話してきました。

  今回は、経営をする上での鳥瞰図としての機能を考えてみたいと思います。
  経営は、様々な要素を全体的に見渡しながら進めることが肝心です。
  日々の経営、日々のオペレーションを進めていく上で、全体像を把握しな
  がら、適切な対応をしていくことは理想的なことでしょう。

  「常に」全体を鳥瞰できるポジションや視点があれば助かります。
  その視点は、計画段階でも、進捗管理でも、結果のレビューでも同じように
  全体を見渡せることが必要です。
  バランス・スコアカードの4つの視点は、まさにこの視点を与えてくれる
  ものです。

  例えば、会社の月次の役員会をイメージしてみましょう。多分、定例の
  アジェンダとして事業レビューのような会議があるはずです。そこでは
  前月の決算をもとに売上、コスト、利益などが部門毎や全社レベルで
  レビューされているはずです。
  これまでは好調だとか、先月の落ち込みを挽回するにはどうしたらいいとか
  話が盛り上がるはずですが、年度始めに立てた目標の“お客様サービスの向上”
  や“業務プロセスの効率化”、”人材育成”などといったことは、財務の
  データと同じようにレビューされているでしょうか。
  建前上は、実績データなどが上げられていても、決算データほどの扱いは
  ないのではないでしょうか・・・。
  こうして「ママコ」扱いにされていることが毎年、重要課題に挙げられて
  いるとしたら、やはり、どこかおかしいわけです。
  普段の事業レビューや経営レビューは改善されるべきでしょう。

  バランス・スコアカードは、戦略推進する上で、重要だと位置付けたこと
  を常に「鳥瞰」しながら、経営を進めることができるひとつのツールです。
  描いた絵も、進行中の状況も、できた結果も同じように鳥瞰できることは
  重要な意味合いがあります。
  バランス・スコアカードは、「常に」鳥瞰するフレームワークを与える
  わけですから使わない手はありません。
  

<次号以降>
  □業績評価ツールとしてのBSC   
  □フォローの仕組み
  □どうして注目されてるの?
  □JQA、目標管理とどうかかわるの?
  □シックスシグマとの関連は?
  □具体的にはまず何をすればいいの?

  続きは、また・・。
  
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□□ 3)イベント・レポート  
□□    〜【バランス・スコアカード・フォーラム2002】〜(4)

  ////  日経情報ストラテジー(日経BP)主宰のフォーラムで
  ////  しんのすけがお話した内容の続きです。
  ////  走りながら考えた7つの法則の続き。


<前号まで>
 ●法則1:(BSC+MBO)xPDCA=!!!
 ●法則2: BSC=「思考」のテンプレート
 ●法則3: BSC=「表現」のテンプレート
    
  ワーォの法則その4: BSC=「物語」のテンプレート

    前回は、「コトバにできないものはモノにならない」というようなこと
  を書きました。表現することは実現することの第一歩というわけです。
  さて、表現の枠組み(4つの視点で表すということ)は、分かりましが
  が、それだけでは納得性やヤル気を起こすには不足かもしれません。

  4つの視点や、様々な課題、目標に、因果関係という「関係性」がない
  と、心に残らない(響かない)のです。

  「図解」で日本を変えようとしている宮城大学の久恒教授は、この
  関係性というものにフォーカスしていらっしゃいます。図解でいう矢印
  は、まさに関係性を表す表現方式です。

  さて、どうして関係性が大切か・・・?
  それは、物事(目標、テーマ、指標値など)に因果関係をもたせ、一つ
  の物語を構成できるからです。物語は因果関係のストリームであり、
  だからこそ面白く、記憶にも残るわけですね。

  キャプランとノートンは、この因果関係図のことを「戦略マップ」と呼
  んでいます。戦略の中のそれぞれのファクターがどのような因果関係に
  なっているかを示す図(マップ)だからです。

  ひところ「チーズはどこへ消えた?」という本が流行りました。(これ
  を茶化した本がその後雨後の竹の子状態になったのも印象的でした)
  チーズの本もエッセンスを箇条書きにすれば2ページくらいで終わって
  しまいますが、動物の気持ちと行動という因果関係が加わって、面白い
  物語になっていました。
  因果関係は物語といってもいいでしょう。

  戦略を物語として因果関係を明確にするところが、戦略マップのキモと
  なります。バランス・スコアカードは、その意味で物語のテンプレート
  といえます。


 ○法則5: BSC=「実行」のテンプレート
 ○法則6: BSC= Hard + Soft + 「Heart」
 ○法則7: BSC=「Mind Leverage」


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□□ 3)みじかなところをBSCしてみよう
□□       ------- ビジネスで遊ぼう図 --------

  夏休み、海外へおでかけのご家族も多くいらしたことでしょう。ハワイ
  島など富士山より高い火山があるような島もありますが、海抜5Mが
  最高といった国もあります。TVドメインの売却で国を潤わせたツバル
  国がそうです。ひらっぺたい小島の国なんですね。
  地球温暖化といっても私たちには直接的にそれほど大きな影響はありま
  せんが、小国ツバルでは、温暖化による海面上昇がそのまま国の沈没に
  つながっていきます。
  
  そんな小国も、ドメイン売却益(200万ドル/毎年)の資金を活用
  して、温暖化問題を国際世論に訴えるべく、米、オーストラリアなどを
  訴訟したりしています。
  この国の戦略的政策は、なかなかすごいものがあります。BSC的な
  視点から探検してみましょう。

  ツバルというのはこんな国です。
     http://tuvalu.site.ne.jp/about/index.html
  9つの島(人が住んでいるのは8島)からなり、11000人の人口。
  面積は品川区くらい(26平方キロ)だとか。
  

    ≪ ツバルの生き残り策ー100年先を見越した国際戦略 ≫
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  ◇ミッション(使命) :ツバルに生まれた国民が100年後も
              幸せに暮らせる国作りを行う

  ◇ビジョン(将来像) :地球上の小国のモデルとなるような
              南の小国ナンバーワンとなる。

  ◇ストラテジー(戦略):知的資源を生かした経済の安定、
              他国との友好関係の樹立、
              国民の知的レベル向上、
              により、一流の小国を目指す。

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  ◎財務の視点 :ドメイン売却益による経済安定
          農業振興による経済と国民生活の安定
          ODAの活用(日本も当然、支援国になっている)              
  ◎顧客の視点 :国連加盟=国連大使の派遣により、国際社会での
               認知を高める 
          隣国友好政策(ニュージーランドなど)
          環境開発サミットへの代表団派遣により
          地球温暖化の影響を訴える。

  ◎プロセス視点:国民の生活安定のためインフラ整備
            水(雨水+日本の海水淡水化装置により確保)
            食料(主食のタロイモ確保)
            電気、インターネット、の安定化
            (ガスはあるのかなぁ・・・)
          地球規模で国を守るための外交政策
            京都議定書に賛同しない国への国際訴訟

  ◎人材の視点 :国民の教育向上
                   (ドメイン収入の一部は教育振興に活用)
          100年後を見越した移住計画
                   (ニュージーランドへの年間80人の移住を合意)

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 皆さんも、何か面白いネタのBSCがありましたら、是非ご紹介ください。

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□□ 4)BSC 有識者に聞く/経験者に聞く/プロに聞く
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  次回、JMA主宰のセミナーで、地方自治体の取組みを聞いてきます。
  その様子を報告しましょう。
  で、今回はお休み〜・・・。

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  次の7号は、秋の風といっしょに・・・
  なお、イベントのPRについては、適宜ご案内します。主催者からの
  メールお待ちしてます。

  ご意見、コメント、アドバイス・・・お寄せください。
  webook@yahoo.co.jp 松山 あて。
        
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発 行 : Pubzine 18104
発行者 : 松山真之助
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